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リモワのスーツケース
僕が30年以上にわたって使い続けているリモワ(独・RIMOWA社)製のスーツケースが壊れてしまいました。3桁の数字ダイヤルでロックする、真ん中のバックル部分が駄目になって、勝手に開くようになっちゃったのです。 それでもアルミ合金製のこのスーツケースは極めて堅牢で、他にどこも悪いところはないし、なんといっても僕の保有する唯一のスーツケースです。世界中の色々なところに一緒に旅をした相棒です。愛着もあるし、今さら買い替える気にはどうしてもなれませんでした。 こいつを買ったのは昭和の終わりです。当時の値段で15万円くらいと高価でしたが、20代の僕がこいつを買えたのは、バブル経済の影響もあったのでしょう。どうせなら平成の時代を共に乗り越えてきた歴戦の士であるこのリモワのスーツケースを、令和の時代も使い続けていきたいと思いました。 しかしバックルの壊れてしまったスーツケースほど役に立たないものはありません。部屋に置いていても邪魔なだけだし、捨てるにも大きすぎて粗大ゴミです。どうしたものか・・・。 思案していてふと思い出したのは、こいつを買った当時、RIMOWA社は「永久保証」をうたっていたということです。とにかく現在の正規輸入代理店に電話してみよう、と公式ウェブサイトを探しました。現在は5年間保証に変わってしまっているようでしたが、原宿店と銀座店には修理部門がありました。 「もう30年以上昔に買ったスーツケースなんですが」と電話すると、「持ってきて頂ければ直せると思います」との返事。さっそく神宮前にあるリモワのショップに愛用のスーツケースを持ち込みました。きらびやかな店内を通って、いちばん奥のコーナーに持ち込むと、若いが職人風の男性が出てきて、丁寧に対応してくれました。 「このままでも直せますが、バックルを新しいのに交換しますか?」というので、バックル交換をお願いしました。待つこと数分、その場で修理は完了。部品代はわずか3800円でした。 新しいバックルはアメリカ合衆国のTSA保安規格に適応したものです。911テロの後アメリカの連邦政府は、空港の手荷物検査を簡素化するために、検査官が旅客の手荷物を開けることができる鍵を設定しました。TSAロックじゃないと、アメリカ合衆国の空港で面倒なことになります。