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【中・上級者向き】株主優待のメリットをフル活用しよう | ジャイコミ
株主優待は世界に類を見ない日本独特の制度であり、実施企業数は増加の一途を辿っている。個人投資家は優待株を長期保有する傾向があるので企業にとってありがたく、そのため個人の安定株主獲得に向けてプレミアム感のある記念優待を実施したり、長期保有株主の優遇を打ち出す企業も増えている。 3月は決算期末で株主優待の権利を確定する企業が多い。したがって2~3月は株主優待を見込んでの長期投資を始める好機である。 今年から始まった積立てNISAは年間投資限度が40万円と低いため、投資信託に振り向けるよりむしろ、小額の投資でも配当に加えて優待のメリットが楽しめる日常生活に密着した個別銘柄への投資に適している。 この際、株主優待制度の功罪とメリット活用に当たっての注意点などを考えてみたい。 全上場企業の1/3が株主優待を実施 株主優待を実施している上場企業数は1,433社(昨年11月末)と全上場企業に占める割合は35.7%。10年前と比べると3割ほど増加している。そのうち長期保有株主への優遇を実施しているのは315社と優待実施企業の22%に上っている。 ただ、優待内容は3千円程度のクオカードの配布とか精米5キログラムといった株主数確保を目的としたものが過半を占めている。 会社法は、株主の権利の行使に関して何人に対しても財産上の利益を供与することを禁止している。 ところが、株主優待制度は一定数の持ち株以下の個人株主だけを対象としており、法人株主や外国人株主などは排除されている。したがって、この禁止規定に抵触しないのか、議論の余地は残されているものの、社会通念上許容される範囲であれば差し支えないものと解されている。 優待内容をどこまで高額化できるのかは、この株主平等の原則との関連で原則的には軽微なものに限られる。ただ、自社製品の提供や自社レストランでの食事券配布などは原価が判然とせず、年間数万円に上る結構高額の優待が行われているケースもある。 もっとも、鉄道会社がかなり高額の優待乗車券を交付したケースで社会通念を超えていると判定された裁判例もあり、クオカードといった金券については3千円程度を限度とする扱いが定着している模様である。