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不透明感強く波乱は続く、米利上げもしばらく延期木村喜由のマーケットインサイト | ジャイコミ
中国不況は長期化の様相 先月、中国経済の先行き懸念から世界市場大荒れの前兆と書いたが、その後の市場は大波乱の展開となった。日経225は8月11日高値から9月8日17415円まで16.85%、TOPIXは8月25日安値まで17.14%下落した。ドル円相場も8月24日の夜一時116.25円まで下落する場面があった。 中国経済の悪化は信頼性が乏しいGDP統計以外のあらゆるデータから明らかになっていたし、7月の株価急落以後一段と悪化が確実視されていた。追い討ちをかけるように華北最大の貿易港にほど近い天津の化学品倉庫の爆発事故があり、もはや留めることが出来ない流れとなった。 中国政府は公共投資の追加など景気対策を打ち出しているが、これまで積み上げた過剰設備により異常なレベルに拡大した需給ギャップを埋めるには程遠く、今の時代にはそぐわない低効率で環境負荷の高いものが多いと推定される。経済成長を牽引した輸出は、海外企業の工場を誘致した結果だが、人件費が上がったために今や中国からベトナムやミャンマーに再移転する企業が増えている。 設備、雇用、債務 3つの過剰を整理する 国際決済銀行の統計では中国の外貨債務は1兆4千億ドルとされるが、在外華僑経由の資金が2兆ドル以上あると推定され、ドル高によって実質債務の重さは拡大しており、資金の出し手は早く回収したいと思っているだろう。バブルに踊った不動産や株価が下落に転じてから1年ほど経てば、かつての日本と同様に債務デフレのフェーズが訪れるから、新規投資がストップし、中国の景気は急激に悪化するはずである。 中長期的には中国人の生活水準は上昇余地があり、経済規模はまだ拡大するだろうが、人口増が止まり自前技術の製品で世界市場に売り込む力が非常に弱いため、過剰設備、過剰雇用、過剰債務を整理するのに長い時間を要すると考えられる。したがって中国の景気低迷は長期化する。 米経済は利上げは待ったなし、でも見送り公算大 世界の経済成長率のかなりの比重を中国が占めていたのが、今後しばらく寄与度がゼロ近くまで落ち込むため、世界の成長率も1-1