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日本史 第三回 片方しか翼をもたない天使たちについて
有栖川公園の丘の上にある図書館から、ひとりの若者が出てきたところだった。 若者、といっても、ぼくの眼にはまだ子供で、ひどく痩せていて、膝が突き出たジーンズに、ブラシもしていなさそうな長い髪がほどんど肩にまでかかっている。 おまけに本人は気が付いていないが、上下に「ひょこたん、ひょこたん」と音がしそうな歩き方で、それなのに足をひきずっているような、不思議な歩き方をする。 角の交番のところまでく…