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桜始開(さくらはじめてひらく)
日付の回った交差点とは、もしかして永遠にタクシーを待つよう宿命づけられた場所なのだろうか。さっきから、彼女を乗せたい方向に向かうタクシーはこぞって客を乗せている。 かと言って帰りたいというわけでは、まったく、ない。むしろ、まったくもって、帰りたくない。酔い潰れる状態から2.5歩くらい手前で、彼女がさっきからにこにこと無防備な笑顔を春の夜気に振りまいている。数年来気持ちを押し殺してずっ…