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Good Morning Yukon Vol.2 : Big salmon river : DIRECTION'S EYE : Direction
2005年8月初旬 Big salmon lakeから出発をしたかったぼくは、SeijiやKlondike canoeing rentalのあつしさんにルート案を出したのだが、どうしてもそこに行く手段がないということで却下されQuiet lakeからの出発になった! Quiet lake > Sundy lake > Big salmon lakeと湖を3つ越さなければならない。超タフである。湖は流れが無いため、自ずと漕がなければ前には進まない! このため日数も16日間から19日間と長くなった。あつしさんは、前回の川下りのとき、ぼくらが泊まったWhitehorseの『Hyde on Jackell』によく出入りをしている日本人で、そのときに知り合い、今回は彼のところからカヤックをレンタルすることになった。彼は親しみやすい人間で、どことなくぼくたちの友達に似ていた。それから、川下りには関係ないが、そこで知り合ったすごい日本人がいた。名前はNori。なんとスーパーカブでアルゼンチンからアメリカ大陸最南端喜望峰を周り、そしてず~っとひたすら上にあがり、なんとアラスカまで来たのだ! 日程は、半年! たった一人で! それもす、す、スーパーカブですからね! 本当に世の中には、変わったやつというか、すごいやつがいるな~と感動した! そして、もうひとりそこで知り合った人間がいる、あゆみである。彼女も川下りが目的で『Hyde on Jackell』に泊まっていた。ぼくたちと知り合ったときは、すでに川下りを終えたあとだったが、なんとなくよく会話をした。こんな地球の僻地に好き好んで来るのだから、僕たちと同様、彼女も少し変わっているのかもしれない? 今回と前回がちがうところは、もちろん下る川が違う。前回のTeslin riverと今回のBig salmon riverとは、難しさが数段違うらしい。最初はあつしさんにBig salmon riverは、やめた方いいと止められたぐらいだ。今年は水量が多くて危ないので、ぼくたちの経験からしてTeslin riverしかないだろうということを考慮してのことだったが、しかし、ぼくたちは、Big salmon riverを下るということでここに来ているので、ほかの川に変えるわけにはいかないと突っぱねた! 現地に入っていろいろ情報を聞くと少し怖い部分もある。とくに、Big salmon riverは、とにかくカーブが多くそれも鋭角に曲がっているところがたくさんあり、流れも早い。それなりの技術が要求される。それともう1つ、山奥なので動物、特に熊は本当に気をつけなければならない。ぼくたちは、相変わらず熊スプレーや銃などの撃退用具を携帯していない。銃は、ライセンスがないので持てないし、特にスプレーは、役にたつとは思えない。風の向きを考えて使用しなければいけないし、逆風なら自分がたいへんなことになる。本当に熊に襲われかけてるときに風向きを考えてスプレーをすることなどできやしないだろう。 それと今回一番違うところは、Seijiとぼくの2人で下ること。ヒロは今回来なかった。やはり人がひとりでも減ると寂しいものだ。大自然の中に2人だけは、やはり怖いし寂しい。 そして、ぼくたちはあつしさんの運転でBig salmon riverの出発地点Quiet lakeに向かっている。なぜかその車にあゆみも同行している。ぼくたちの見送りをしてくれるそうな。しかし、その車中ぼくは、心の中でちょっとビビっていた。あつしさんからの情報や、もしかしたら本当にたいへんな川だったらどうしよう? とか不安に駆られていた。ぼくに本当に下ることができるのか? 車の窓から見える空が、やけにまぶしかった!2003年7月の終わり Yukon川下りをCarmacksで終わったとき、悔しかった。どうしてもゴールを目指したかった! Carmacksの川岸で彼らを見送ったとき、とてつもない寂しさと、とてつもない怒りが自分にこみ上げてきた。そのあと、Carmacksで2日間ほど1人で過ごし、ローカルのバスでWhitehorseに帰った。物事が中途半端に終わることが嫌いな僕は、それからずーっと思っていた。そして、Whitehorseを離れるとき『Hyde on Jackell』のオーナーにまたかならず戻ってくるから、よろしくね! と挨拶をし、カナダを後にした! そして、後に彼らがゴールまで行った話を日本で聞き、いつか必ず! と言う思いが一段と強くなった。2005年5月 ぼくは、とうとう2人に話を持ちかけた。また、Yukon行かないか? 川下ろうよ! 2人は、最初あまり気乗りはしていなかった。すると、Seijiが同じ川は、つまらないから違う川ならいいよ! 当然、同じ川じゃないと言うことは、Big salmon riverしかない! でも、あそこは、前回も難しい川でシロウトは、無理と聞いていた川! そこを本当に下れるのかい? 同じようなレベル下ってもしょうがないじゃん! とSeiji、確かにYukon下りは、基本3カ所しかない。Yukon river、Teslin river、Big salmon riverの3本の川。ほかにもあるようだが、基本それらの川以外では、レンタルができないし、自分でなんとかしてそこまで行くしかない。ぼくらのチョイスでは、レンタルするしかないので、基本の3本の川で行く。その中で、TeslinとYukonは同じようなレベル、そうしたら残った1つBig salmon riverに行くしかない。はじめぼくは、躊躇した。言い出したのはぼくだが、こころの中で一回しか川下りの経験をしたことが無いのにBig salmon riverを下れるのか? と問いかけた。ぼくはただ、ゴールまで行きたいだけだった。別にもう一回Teslin riverでもよかった。Seijiは、Big salmon riverじゃないと行かない! と言う。正直、迷った。とってもぼくの中では、Big salmon riverは、怖かった。だが、どうしてもゴールしたいと言う達成感が勝ってしまった。 じゃ、行こう!Big salmon riverへ! ぼくとSeijiは決めた。ヒロはまだ迷っていた! 俺まだわかんね~からもうちょっと考えるわ! そしてぼくらは、それから、今回は、7月ではなく、8月に行くことにした。Yukonの本番は7月なのだが、7月は白夜だし、蚊の大群がすごいし、8月に入れば多少なりとも夜がくるだろうし、暑さもピークを過ぎるから蚊も少なくなると予想して8月に決めた。 一ヶ月後。そろそろ航空チケット取らなくちゃいけないから、ヒロはどうするんだ? 今回は、行かないことに決めた! そうか、Big salmon riverは、ぼくとSeijiの2人で下ることになった! ちょっと心細いけどしかたがない。ゴールに向けて漕ぎまくる! そんな気持ちで2年ぶりのYukonに向けて出発した。 そろそろ車がQuiet lakeに到着する。とうとう来ちまった! どうしよう~! 心の中じゃ不安でいっぱいだ!でも、もう後戻りはできない。運を天にまかせるしかない! 神様、お願いします! 無事にゴールのDoson まで着かせてください! よろしくお願いします! と心の中で唱えていた。そして着いてそうそう、ってか、でっけ~な~この湖! ここを最初に横断するのか? と、心が折れそうになった。車からカヤックを下し、荷物をカヤックに詰め込んで準備完了! あつしさんとあゆみの2人に挨拶をし、さて出発しますか! カヤックに乗り込み、最初のオールを漕いだ! もう、行くしかない! ゴールまで! そして、岸に残された2人がどんどん小さくなってゆく。そしてとうとう見えなくなった。 そこには、でかい湖と小さなぼくらとそして輝いている空があるだけだった。過去掲載記事:■Good Morning Yukon 序■Good Morning Yukon : yukon river■Good Morning Yukon : Whitehorse■Good Morning Yukon : 2003 july (DAY 1)■Good Morning Yukon : First night■Good Morning Yukon:Day2~Day4■Good Morning Yukon:Hiro's eve■Good Morning Yukon:Civilization■Good Morning Yukon : Last night before Carmacks