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スター・ウォーズ フォースの覚醒 | Case Of Akvabit
本作を一言でいうとファンによるファンのための完璧な続編である。 実は本作を観る前、この数日を掛けて旧三部作を全て観てからスクリーンに臨んだ。観るのは16年以上ぶりにだろうか。かつてはそれぞれを10回以上見るほど好きだったにも関わらず、今回見直してみると演出のテンポが遅いところや妙にわざとらしい箇所があったり、そもそもロボットの動きがコマ送りのように不自然だったりと、かつての記憶も若干美化されていたらしい。 J.J.エイブラムス監督による本作の内容については、指摘すべき点もない。あえていうなら、あまりに続編として出来過ぎていて、ストーリーに新たな驚きがないことだろうか。エピソード4や6を彷彿とさせるシーンが随所に見られる。旧三部作のファンとしてはぐいぐいと画面に引き込まれ、嬉しくなるばかりだ。本作は映像の美しさや演出のテンポなど文句もない。旧三部作に敬意を払いつつ、その不自然な点も修正されているとなれば猶更である。しかし敬意のあまり、旧三部作を踏襲してしまっており、それが新たなる三部作の始まりにあたって新味が薄いという批判にもつながるかもしれない。 本作の中で旧三部作との違いを書くとすれば、BB-8の動きだろう。これは旧三部作にも新三部作にもなかった技術の進化の賜物だ。このところの映画にSF的な最新技術の描写がほとんどないことは、先日の007 SPECTREのレビューでも書いた。本作でもそれは同じである。同じどころか、逆に古びたレトロ感を大きく出している。使いこまれたヘルメットや戦闘機など、これでもかと古い道具が出されてくる。しかしBB-8は新たな動きとともにR2-D2を彷彿とさせる。 また、本作で登場したフィンは帝国の雑魚キャラストームトルーパーから逃亡した人物である。今まで新旧三部作を含め、雑魚キャラであったストームトルーパーが描かれたことはほぼない。しかし本作ではストームトルーパーからの視点が新しい視点として物語に効果を与えている。 さらに、旧三部作に日本の要素が強いことは良く知られている。ジェダイとは日本語の「時代」が語源という話も有名だし、ダース・ベイダーのマスクのモデルとされる伊達正宗公の鎧も見たことがある。しかし本作からは日本的な要素は殆ど失われている。むしろ本作からはケルト民族やドルイド教の要素が感じられた。