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「私がダンスを始めた頃」① 池ヶ谷奏
初出:Noismサポーターズ会報28号(2016年1月) *一部修正 私が踊ることに夢中になったのは物心つく前なので覚えていません。 3歳の夏、数ヶ所の夏祭りに連れて行ってもらった私は、勝手に櫓(やぐら)の上に登って見よう見まねで踊っていたそうです。夏が終わり、「もうお祭りないの?」とせがむ私を、母が近所のバレエ教室に連れて行ってくれました。最初の日は見学だったのに、「なんで私は踊っちゃいけないの?」と機嫌が悪くなるほど。もう踊らずにはいられない性格だったようです。そうして最初に始めたのがクラシックバレエでした。 半年後に初舞台(発表会)に立つのですが、そこで初めてお化粧をしてもらった顔を見てウットリとしていたこと、そして何よりも舞台袖からキラキラした照明の舞台を眺め感動したことは鮮明に覚えています。あの日、私はもう舞台に立つことの虜になってしまったのです。 もう1つのダンスとの出会いは7歳のとき。家の側にあるホールでコンテンポラリーダンスの舞台を観ました。キラキラしたクラシックバレエの世界しか知らなかった私は、見たこともない面白い 動きをしたり、床に手をついたり、ただ歩いて手振りを繰り返す怪しげな人がいたりするその作品に、隣りで観ていた母と大興奮しました。ダンスってこんな世界もあるのか! やってみたい! と。 その衝撃を抱えたまま月日は流れていきましたが、11歳のとき、通っていたバレエ教室の先生がコンテンポラリーダンスの先生をお呼びしてクラスをしてくださること になりました。やっとあの世界の人に私も仲間入りできる!と、とても嬉しかったのを覚えています。が、何より嬉しかったのは、私に衝撃を与えたあの作品の手振りの怪しげな人がクラスの先生だったのです。 あの作品を観たことは運命だったのだな、と勝手に思っています。 こうして私のダンス人生は始まり、まだまだその道を外れることは想像できません。