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【翻訳】ヴァージニア・ウルフ「クラフツマンシップ」 | Junko Takijiri
「言葉は、辞書の中に住んでいるのではありません。心の中で暮らしているものなのです」 ヴァージニア・ウルフ(Virginia Woolf; 1882-1941)は、イギリスの代表的な作家である。この「クラフツマンシップ」というエッセイは、1937年4月29日の夜、BBCでラジオ放送されたもの(残存する唯一のウルフの肉声)。フルテキストは、1942年に出版された 'The Death of Moth and Other Essays' に収録されている。 BBCは、彼女の死去から75年経った2016年、「クラフツマンシップ」の肉声をもとにアニメーションを制作した。 BBC - Culture - The only surviving recording of Virginia Woolf 一目見て、言葉に対する感覚が似ていると思った私は、どうしても原文を読みたくなった。読まなければならないと思った。しかし翻訳が見当たらない。もしかしたらどこかにあるのかもしれないが、ひとまず見つからないので、自分で翻訳してみることにした。手に入った参考文献をもとに解きほぐし、あーだこーだ言いながら考えあぐね、何度も中断し、やりなおし、声に出して、膝を打ち、どうにか意味の通るものになった。 大学の翻訳の授業を、もっと真面目に聞いていればよかった。2018年5月時点で、これが私の限界である。ベストは尽くした。誰よりもまず、自分のために訳した。何度も読み返すだろう。何かあれば、少しずつ修正していくつもりである。何はともあれ、フルテキストを読んだあと、2分半に凝縮されたアニメーションを見ると、胸に迫るものがあるので、言葉に関心のある方には、フルテキスト→アニメーションのルートをおすすめしたい。 なお、アイキャッチは、よーく見るとグラデーションの蝶である。多様で自由な存在である言葉をイメージした。 前置き(本文を理解するための、背景知識) BBCのプロデューサー George Barnesが企画したラジオシリーズ 'Words Fail Me'