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現代の善と悪
ここ5,6年ほどでしょうか。 ニュースでスマホの盗撮事件というのをよく目にするように なりました。 学校の教師が女子トイレや女子更衣室に・・・みたいな話は 最近では珍しくないワケですが、先日この手のニュースを 見ていて、ふと思ったんです。 悪いのは本当にその教師なんだろうか、って。 以前のメルマガや『意志力セミナー』でも言ったように、 われわれ人間の意志力なんてものはたかが知れています。 どれだけ誠実で真面目な教師でも、手元にスマホという 便利な道具があって、周りに若さ溢れる魅力的な女性が 集っていたら、誘惑というのは必ず襲ってくるワケです。 何のストレスもない元気な状態であれば、鉄壁の意志で その誘惑をはねのけることもできるかもしれませんが、 今の時代にそんなストレスフリーな環境で働いている 教師が何人いるでしょう? 皆無ですよね、多分。 そう考えたら、それだけ誘惑が多い環境を「放置」したまま 意志力がだだ漏れの状態で教師に仕事をさせている学校や 教育委員会、文科省にも大きな責任があるんじゃないかと 思うのです。 当たり前ですが、スマホが手元になければ誰も盗撮なんて できません。 これは物理的に不可能ですから、犯罪の起こりようがない。 たったこれだけのことをするだけで「悪」は生まれずに 済みます。 つまり現代の悪の多くは、それが生まれる条件さえ 満たせないようにしてやれば、無くすことができるワケです。 もちろん全国民のスマホを没収するなどというのは まったく現実的な案ではないし、スマホを持っている男性が みんな盗撮するのかというと、そんなこともありません。 ただわれわれが分かっておくべきなのは、多くの場合、 われわれは環境には抗えないということです。 環境の力はそれだけ強力で、善良な人間を一瞬にして 盗撮犯に仕立て上げる力を持っています。 どれだけ周りからの信頼が厚い人間的に素晴らしい人でも、 ストレスフルかつ欲望を簡単に実現できる環境に置かれれば、 いつでも悪人になりうるのです。 なぜそれまで善良だったドイツ市民がホロコーストを 平然と容認し、協力までしたのか。 それは彼らがそういう環境に置かれたからです。 絶望的な失業率、莫大な借金、他国からの圧力・・・ そういったストレスフルな環境とユダヤ人にすべての