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【ぬれぎぬ】広田淳一ロング・インタヴュー 2/4 「悪と自由」三部作vol.1『ぬれぎぬ』の登場人物について(ネタバレあり)
前回からのつづきです。 (※記事内容に『ぬれぎぬ』のネタバレを含みます!) ◆◆◆「有島」というキャラクター◆◆◆ 広田:今回の作品では、作中提示している恋愛観みたいなものをお客さんにどう受け取ってもらえるかも、非常に楽しみですね。 ───恋愛観? 広田:(笠井)里美がやっている「有島」っていう役。あれは、やはり今までの作品にはない人物の提示の仕方をしていると思うから。凄くお客さんのリアクションが楽しみです。 ───じゃあ、「有島」について少し細かい話をしてみますけど、……自分は、先に『ぬれぎぬ』のテキストを広田さんからいただいてそれを読んだ時点では、有島という人物がそれほど嫌な奴だとは感じなかったんですね。でも実際上演されているものを観たら、「ハーフハーフかな」みたいな発言とか、ヒド過ぎて。 広田:(爆笑) ───それまでの門田への対応では「もっと頑張ります、ちゃんとして出直してきます!」っていうようなことも言うから、殊勝な人なんだね、と思っていたらいきなり「ハーフハーフ」とか言い出すので「なんだこいつ?」ってなる。あとは、雇い止めを通告される時の「村田さんが辞めようとか言ってましたけど」みたいな発言も、それ以前に「レナちゃんは辞めない方がいいよ」とか言っていたのに、態度を変えてアタシの代わりに村田を、的なことを言い出すのは、ちょっと引きますよね。でも、そのヒドさは実際に上演を観るまでは実感できなかった。 広田:有島の「ハーフハーフ」発言は、気付く人は気付くんだけれど、実は浅田真央ちゃんの発言の引用なんです。真央ちゃんが、オリンピックが終わって「来季も現役を続けるんですか?」って訊かれた時に、「ハーフハーフです」って答えたのよ。それが面白いなって思って。なんだろう、ハーフハーフって、意味は分かるんだけれどもあんまり聞かない言い回しだし、状況に対して言葉が軽過ぎて、しかもそれは今は時事ネタだけれどもべつに十年後に聞いても意味も面白さも伝わる言葉だから、使ってみたんです。 ───いずれにせよ無神経な言葉ですよね、有島のあの状況では。 &nbsp