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名著復刻全集が案外売れているという話 | 四畳半文庫
先日買い取った名著復刻全集シリーズ(日本近代文学館発行、ほるぷ出版発売)の中の本がいい感じで売れています。 明治期から昭和初期くらいまでに日本で出版された文学書の中から特に人気のあるものを、初版本の装幀そのままに復刻したもので、 古書店をよく覗く人ならしばしば目にしているであろうものです。 映画『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督、2016年)が公開されたあたりから、作品冒頭に出て来た宮沢賢治『春と修羅』の復刻版がグッと値上がりしました。それまで東京古書会館の即売会や神保町の古書店で数百円で入手できたのですが、映画公開後からは、3000円代で買えれば安い方で、現在では日本の古本屋で4000円以上、Amazonでは7000円以上となっています。 また、萩原朔太郎『月に吠える』の復刻版も以前は数百円で売られているのを見かけましたが、清家雪子『月に吠えらんねえ』(2013年連載開始)が方々で話題になり出してからは、『春と修羅』同様にだいたい4000円以上の値段で売られるようになりました。 さらに朝霧カフカ&春河35『文豪ストレイドッグス』(2013年連載開始)やDMM.comのゲーム『文豪とアルケミスト』(2016年サービス開始)に登場するキャラに関係する初版復刻本について問い合わせが何件も来たりしています。まさかこのご時世に徳田秋声の『黴』や『あらくれ』の在庫問い合わせが来るなんて思いませんでした。 「復刻本の存在を最近知った。どんな本が復刻されているのか?」といった質問を受けるようになりました。 発行元の日本近代文学館(東京都目黒区)に行けば全点見られるのですが、遠方の人はわざわざ行くわけにもいかず、かといってweb上では得られる情報も少ないようです。件の近代文学館のサイトにもざっくりとした情報しか載っていないです。 なので、近々、このブログ上で名著復刻全集やそれに関する復刻本シリーズの詳細をまとめてみようかと思っています。できれば写真付きで。 ちなみに問い合わせが多い本は、上記の他に、 ・与謝野晶子『みだれ髪』(東京新詩社版) ・夏目漱石『吾輩ハ猫デアル』(大倉書店・服部書店版) ・泉鏡花『日本橋』(千章館版) ・谷崎潤一郎『春琴抄』(創元社版) ・中原中也『山羊の歌』(野々上慶一版) 辺りです。