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心やすらぐ安来の味 安来のソウルフード佐川末廣堂 | 安来みちくさ便り
地元で愛され続ける安来の味は、ひとたび口にすると、ほっとするおいしさが心に残ります。旅の疲れを和らげに、足を伸ばしてみませんか? 佐川末廣堂のスタートは101年前(大正7年) 元々は明治時代に安来港の近くで魚屋さんを営んでいたそうです。 当時、ひいおばあさんが「魚が好きではない」という理由から和菓子屋に転向。新天地を求め現在の場所に移したのが始まりとのこと最初は蒸し饅頭やお餅、当時希少価値の高かった砂糖菓子などが主流だったそうです。 4代目店主 佐川光邦さん 現店主4代目光邦さんの祖父(2代目)の時代にアイスキャンデーは誕生します。昭和16年(第二次世界大戦が始まる頃)当時安来の街にアイスキャンデー屋は10店舗以上もあったようで、日本中でアイスキャンデーは流行していたそうです。祖父は、和菓子業界は夏が暇な時期ということから、夏に売れるアイスキャンデーを佐川でも始めようと計画します。時を同じくして戦争への召集令状 が届きます。祖父は戦争からすぐに帰れるものと信じ、帰ったらアイスキャンデーをスタートさせようと香川県に出向きアイスキャンデーの製造機をすでに注文していたそうです。 祖父が出征した地は、硫黄島。2万人余の日本兵が命を賭して戦った「硫黄島の戦い」のまさにその地です。終戦を迎え、佐川末廣堂に残されたのは、帰らぬ人なった祖父の意思と香川から届いたアイスキャンデーの製造機。 祖母がそのまま全てを引き継ぎ佐川のアイスキャンデーは75年前にスタートします。そこから現在まで時代は変われど、佐川のアイスキャンデーは変わりません。昔からの作り方と材料もほぼ変わらず今に至ります。 昭和の終わり頃までは、砂糖、牛乳、練乳と小豆のみで作られたあっさりとしたミルク小豆をはじめ、抹茶、いちご、コーヒーの4種類だったそうです。現在では、生のマンゴーピュレーを使ったマンゴー味、島根県益田市美都町の柚子を使ったゆず味、そして安来のいちごを使った安来の夏いちご味が加わり、7種類のアイスキャンデーが並びます。食感はシャキシャキのシャーベットのよう。添加物などを一切使わず、昔ながらの製法で、懐かしさが口に広がります。時代の流れもあり、安来市内でアイスキャンデーを製造するお店は現在では、佐川末廣堂のみとなってしまったようです。