yodo-river

会社を辞めて
まず一番にしたことは
じっさいに淀川の河川敷に降りてみたことです。

「こういう景色は、少し遠くからながめているのが一番で
実際にそこに立ってみたら、なんてことないんだろうな…」
というわたしの予測はおおいに裏切られました。

淀川という川には、清濁併せ呑むような
力強い美しさがあると思います。
それは電車の窓から見ている時には知り得ないことでした。

しばしそこに突っ立って、「なんにも考えられない」ことの心地よさに
身をまかせていました。
この先なにがあっても、きっと自分はどうにか生きていくんだろう…
そんな気持ちを 川はくれます。

わたしは無職で、25歳でした。

—  『淀川ベルトコンベア・ガール』2巻 村上かつら