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粉末X線解析-4

2015/2/20-21

粉末X線解析の実際 第二版の第五章を読んだ。章の名前は「X線回折応用技術」。

5.1 は微小部回折の話。

・微小部回折では二次元検出器を使うのが一般的らしい。χ方向にカウント数を稼げるので当然か。

・残力応力測定については、何を言っているのか全然理解できなかった。残留応力というものをきちんとイメージできないからだろう。残留応力が存在する場合、格子面間隔は試料表面と格子面とのなす角度に応じて変化するというのが、まずわからない。当然、その先の3軸残留応力など全くわからない。そのうち、必要になったときに読み直そうと思う。

・極点図測定もよく分からない。まず、この図を測定するのにどのような配置にするのだろうか?その情報が書いていないので、いまいち想像が出来ない。「111極点図」という表現を見る限り、たとえば観測される回折ピークひとつに対して何か処理をするということだろうか。図を見る限りχ方向にぐるりと一周して何らかのシグナルを測定しているような図になっているが、二次元検出気でχ方向を360°測定するのにはどうしたらよいのだろうか?これも、実際に測定してみないと本当には分からないだろう。配向性の評価や集合組織の評価は薄膜の試料では大事だと思うので、習得できたら良いとは思うんだけど。

・全くどうでも良いことだが、残留応力測定と極点図測定ともに、冶金系の人たちが使いそうな雰囲気を感じる。この業界の話は分からないことが多い(勉強不足)

5.2 はガンドルフィンカメラの話。恐らく使うことは暫くないので、飛ばした。

5.3 は薄膜への応用の話。

・なぜか反射率測定の話がちょこっとだけ載っている。確かに、XRDとXRRを相補的に使えば、かなり有用な情報が得られるだろう。

・反射率と侵入深さは割りと簡単に計算できる(反射率はXRR用解析ソフトで、侵入深さはWebベースで計算できるサイトがある)ので実験を行う前にはどの程度になるか把握しておいた方が良いだろう。

・薄膜用のXRD測定法のひとつ、非対称回折法は知らなかった。簡単に出来るような気もするが、結構大きい試料または径の小さいコリメーターを使わないと試料からはみ出るんじゃなかろうか。

5.4 は結晶子サイズと格子ひずみの話。

・シェラー定数の由来は知らなかったので、興味深いと思った。通常、適当にやるときはガウス関数で近似する場合が多いが、気を付けようと思う。シェラー定数を1or4/3として積分幅を用いたときの結晶子サイズの「意味」は知らなかった。大変参考になる。積分幅の大切さが強調されているのはよく分かった。

・Williamson-Hallプロット、面白そうなので今度やってみよう。

・この節は、内容が薄かった4.2 を補うようなものだと思った。

・積層不整による線幅の広がりは、もう少し詳しく書いてほしかった。あまりこういうことに言及している書籍がないので。最近だと積層不整をある程度取り込んでシミュレーションができるDIFFAX というプログラムがあるようだが、これの理論的背景とかを簡単に説明してあるようなテキストがほしい。

・薄膜の試料を測定したデータで、どの程度結晶子サイズや格子ひずみの話が適用できるんだろうか?通常の二次元検出器を用いた測定なら、問題なく適用できそうだが…

以上。